南アルプスの麓にある紅葉の名所「寸又峡温泉」(静岡県榛原郡)では、今秋予定されている大間ダム補修工事により湖水が抜かれることで、多くの行楽客を集める夢の吊り橋からの眺望が紅葉シーズン中に見られなくなるのではと不安を抱えていると地元メディアが報じています。
寸又峡温泉は大井川鉄道のSL機関車に乗って訪れることができることでも有名な温泉地で、南アルプスの麓から湧出る硫化水素系・単純硫黄泉の温泉が楽しめるほか、周辺にはダム湖にかかる「夢の吊り橋」や深い渓谷にかかる鉄橋「飛龍橋」などから見渡す眺望が人気の年間約9万人が訪れる観光スポットです。
名所「夢の吊り橋」は高さ8メートル長さ90メートルの橋がダム湖にかかり、11月中旬頃の紅葉時期にはコバルトブルーの湖水と赤や黄色に染まる山々との色彩の対比が特に人気を集め例年11月だけで約4万人の観光客が訪れていますが、その名所を支える大間ダムを管理する中部電力では、2013年11月中旬~2014年2月下旬にかけてダムのコンクリート部分の補修などの行う工事を行う予定で、特に集客の多い紅葉シーズン中に湖水が抜かれる可能性が出てきたとして周辺の温泉旅館や観光関係者は観光客が減るのではと不安を抱えているということです。