構想から12年、温泉熱暖房機「温泉ヒーター」が完成

 年間約260万リットルの温泉が湧く湯けむりの街として知られる長野県下諏訪町で、足掛け12年の考案が形になった温泉熱を利用した暖房機「温泉ヒーター」がついに完成、2014年10月から販売開始を目指す予定です。

 同町は豊富な温泉資源を持ち、町の配管から給湯を契約している一般家庭が約2,000世帯ありますが、温泉の利用量は温泉湧出量に対し約3割しか使われていないのが現状。そこに着目し12年前から温泉エネルギーを活用する構想を練り、地元企業を中心に産・官・学が連携した「連携体プロジェクトX―ONE」により開発を手掛けて遂に温泉ヒーターが完成しました。

 温泉ヒーターは下諏訪町の配管から高温の温泉を機体内に入れてファンを回旋して温風を作り出す直流型熱交換方式を採用し、冷えた水を排出する構造となっており、燃料コストがかからず、火災も起きにくく安全性が高いことが特長です。
 高さ74センチ、幅55センチ、厚さ23センチの洗練されたデザインで、価格は33万円と15万円の2つのタイプがあり、すでに実証実験用として町内の老人福祉センターに設置されています。
 


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