日本秘湯を守る会とは
日本秘湯を守る会の永遠の理念は、“旅人の心に添う 秘湯は人なり”
1970年の大阪万博開催を機に始まった国内旅行ブーム。戦後の高度成長期と重なり、温泉地や観光地では、大型の宿泊施設が次々造られました。しかしそれらは旅人それぞれに寄り添ったおもてなしではなく、収容力や設備の充実度ばかりが重視される傾向にありました。
環境の保持・保全に取り組み、地球の恵みである温泉を守り続けている
とはいえこの状況は長く続かない。いずれ旅人たちがこの風情とおもてなしを求め小さな温泉宿に戻る時がくる。その時まで日本ならではの温泉の良さを保ち、共に宣伝・誘客を図れる組織をと、(株)朝日旅行の前身、(株)朝日旅行会の創業者である故岩木一二三氏の提唱により、1975年に「日本秘湯を守る会」が作られました。当初は33軒でしたが、現在は170軒ほどが会員の宿となっています。ちなみに「秘湯」という言葉は、岩木氏が生み出した造語だそうです。
1975年 日本秘湯を守る会が発足。初代会長は法師温泉・長寿館の岡村隆造氏が就任
1977年 「日本の秘湯」を創刊
1980年 青根温泉・湯本不忘閣の佐藤仁右衛門氏が会長に就任
1983年 スタンプ事業をスタート
1984年 二岐温泉・大丸あすなろ荘の佐藤好億氏が会長に就任
2004年 法人格を取得し、「有限責任一般社団法人日本秘湯を守る会」に
秘湯の宿を守る後継者の輪をより広げていきたいと現会長の佐藤好億氏
日本秘湯を守る会では、会員宿を紹介した「日本の秘湯」というガイドブックも発行しています。初版は提唱者である岩木一二三氏が取材執筆し、昭和52年に発行。現在20版まで発行されています。どんな会員宿があるのか知りたい方は必見です!
スタンプは宿ごとに個性あり! スタンプ帳は会員宿にて発行しています
スタンプ帳があるのをご存知ですか? 会員宿に宿泊するごとにスタンプを捺印。10軒分のスタンプが集まると、その10軒の中からお好きな宿に1泊2食付きで無料招待。思い出の宿に再び泊まることができるお得なサービス、ぜひ利用してみては。
日本秘湯を守る会の宿
17代にわたって守り続けてきた姥湯「これこそ秘湯」。思わず歓声がもれるほどの大自然の中の姥湯温泉の露天風呂はすばらしい。温泉とはこんなにすばらしいものかと感心させられるほどの、露天風呂の味である。雪がとけて人が訪ねられるようになるのは4月下旬から。
江戸時代の末期文化10年に発見され歴史ある温泉。穏やかに緩やかに時が流れる湯の里、吾妻連峰を仰ぐ会津日中温泉。雄大な自然に囲まれ、ゆったりと寛ぐには最適な湯里です。「ゆもとや」はダムの真下に位置する一軒宿。鉄分を多く含んだぬる湯が特徴の温泉です。自然と共にぬる湯をお愉しみ下さい。
奥秩父の山間、秩父七湯のひとつ柴原の湯。名前の通り榧(かや)の木の露天風呂、内風呂。フロントの太い柱、階段。木の香漂う落ち着いた館内。山の幸、川の幸いっぱいの食事。ただ静かに、ただのんびりと過ごせる宿。
日本アルプスの中腹、海抜1,462メートルの燕岳登山口にある中房温泉、文政4年に開湯し、山深き谷あいの出で湯として名高く、昔からの湯治場の良き面影を残した野趣あふれる野天風呂と地熱料理の宿です。周囲の大自然によくとけ込み、やわらかい泉質とともに信州の代表的な温泉として知られております。
緑に囲まれた渓流沿いにたたずむ一軒宿。野趣溢れる露天風呂は川のせせらぎが聞こえ、源泉かけ流しの壺湯(水風呂)もあり、大自然を満喫できる。食事は、川魚・山菜などの旬の食材を使った郷土料理が並びます。
甲子温泉は、日光国立公園の一軒宿になり絶えまなく湧き出る湯に浸かり、四季折々に彩りを変える甲子山を望み、聞こえてくるのは、阿武隈川のせせらぎと、木々を揺らす風の音。やわらかな陽光が夢うつつに揺らめき、浮沈する人生の憂いをそっと癒す。かつて、白河藩主松平定信公が愛した温泉郷は、山奥でひっそりと、今なお変わらぬ歴史を刻んでおります。
標高2,000m雲上の野天風呂、宿からは眼下に高峰渓谷遠くに美ヶ原から中央アルプスが望める。四季折々の自然が満喫できるためのイベントを開催、野鳥教室・自然観察会「春から秋は池ノ平湿原観察会冬期はスノーシュー体験」・温泉健康講座・大旦那の高峰温泉の歴史を語るコーナー・星の観望会を開催しております。温泉も飲泉することもでき、糖尿病・痛風・胆石・便秘・アトピーに効能効果があります。
沓掛温泉は開湯1,200年の歴史ある温泉で、国民保養温泉地に指定されています。露天風呂からは自然豊かな里山を一望でき、夕食は地元産の野菜をふんだんに使った創作料理をお出しします。歴史情緒溢れる里山を満喫してみてはいかがでしょうか。是非、沓掛温泉満山荘に日々の疲れを癒しにいらしてください。
いかがでしたか?
今回は一部の会員宿しか紹介することができませんでしたが、日本秘湯を守る会の宿は全国にたくさんあります。会のホームページやガイドブックを参考にしていただき、ぜひいろいろな宿へ訪れてみてください。