都会では気づかない季節の息吹
季節の移ろいを五感で感じることができる田舎暮らしでも、今年の気候には手を焼きます。都会暮らしで忘れていた、幼いころの肌で感じるという感覚がやっと戻ってきたと思ったのですが、11月末だというのに暖房器具いらずの日が続いています。
例年であれば朝起きてベッドから出ようとすると
「エアコンの暖房だけではなんとなく寒い!」
「停めてある車のフロントガラスに霜がついている!」
そんな季節になると、独り住まいの太郎は「冬支度してね!」「体調に気を付けて!」と言われている気がするのですが、今年は季節が四季から二季になってしまったような気がします。裏山もまだ色づきませんし、むしろ季節外れの花が咲いたりしています。
でも地球は呼吸しているんです。
そう、日照時間だけはいつもどおり夜長になっています。季節の移ろいを日常生活で感じるのは二拠点生活の醍醐味です。
毎日4時起きの太郎には日が出ている時間が短いのは寂しい限りですが、都会にいると時間が忙しなく過ぎていきますが田舎ではゆっくりと……時に時間が止まったような錯覚に陥るのが好きです。
だからでしょうか? 地域猫やヤマガラ、シジュウカラについ話しかけてしまうのは……。
諸星 敏博
有限会社ライフラボ代表 / 一般社団法人 温浴振興協会 代表理事
1953年生まれ。温泉大国長野県で身近に温泉を感じながら子ども時代を過ごす。その影響か、「温泉を楽しむこと」がライフワークに。1990年~2000年代にかけて起きた温泉ブームに、より多くの人に温泉に親しんで欲しいという思いから「お風呂で得するフリーマガジン ゆ~ゆ」を創刊。その傍ら、より安全に気軽に温泉を楽しめるよう各温浴施設のコンサル業務も行い、現在までに50数施設の支援に当たっている。