お風呂に浸かると「あぁ~」。思わず言ってしまうのはなぜ?

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季節も冬から春へと急速に変わる4月。新年度も始まり、環境も色々変化して気疲れしますよね。そんな時こそお風呂に浸かってリフレッシュ‼
ところで、湯船に入ると思わず「あぁ〜」と声を出してしまいませんか?
そこで今月は「あぁ〜を出して心身をゆるめる」ワンポイントアドバイス!
湯船に入れば「極楽、極楽」。ストレスを吐き出して体の内側から元気になりましょう!

「あぁ〜」と言うのは歳を取った証拠?

外出先から疲れて帰ってきたら、まずはひと風呂浴びて体の疲れを取ると言う方も多いと思います。少し熱めのお湯を湯船いっぱいためたところに、ざぶ〜ん‼ 思わず「あぁ〜」とか「はふぅ〜」とか声に出してしまいますよね。
え? そんな声は出さない? 声を出すのは年配の人だけ? などと言う人もいますが…、ゆーゆなみなさんはいかがでしょう?
確かに「あぁ〜」と声を出す人の約85%は50歳以上で、特に男性に多いという調査結果もあるようです。
けれど、温泉や温浴施設などで子供が「ふぁ〜」とか「はぁ〜」など言っているのを見かけることもあるので、決して声を出すのは歳を取った証拠ではないと思うのですが…。
声の出し方でも、熱めの湯に浸かった時には「あぁ〜」とお腹の底から声が出ますが、少しぬるめの湯に浸かる時には溜息のような「ふぅ〜」という声を出していませんか?
これは湯温に関係があり、気温、体温とお湯の温度の差が大きい時は、瞬間的に筋肉が緊張するためお腹の底から「あぁ〜っ」と声が出てしまうようです。逆に体温と湯温の差が小さい時は、心臓に負担もかからず副交感神経が刺激されてリラックスするため、溜息に近い「ふぅ〜」と言ってしまうようです。

「あ〜極楽極楽」入浴の起源は仏事供養
 
「あぁ〜」や「ふぅ〜」だけではなく、「あ〜極楽極楽」と唸っているのを聞いたことありませんか?
特にお年寄りの方に多く見かけますが、これは入浴の起源となる奈良時代に関係があるのかもしれません。
日本に仏教が伝来して以来、寺院を建立する時には湯堂や浴堂と言われる施設が作られるようになりました。
その理由は、仏教では入浴が「病を退けて福を招来するもの」として奨励され「仏説温室洗浴衆僧経」という経典があったからです。
奈良時代、入浴は施浴と呼ばれ、当時、光明皇后が貧困層に入浴治療として施浴を行ったり、鎌倉時代には源頼朝が後白河法皇の冥福を祈る行事として百日間にもわたり施浴を行ったと伝えられています。
年配の方がお風呂に入って「あ〜極楽極楽」と言ってしまうのも、そんな歴史的背景があるからかもしれませんね。
とは言え、特に筋肉が固まって体が疲れている時、熱めのお湯がたっぷり入った湯船に浸かると、なんとも贅沢な感じがして、心身のコリもほどるので「あ〜極楽、極楽」と思わず唸ってしまいたくもなります。
「あ〜極楽極楽」は年配の方に限らず、自然と発してしまう日本人ならではの言葉ではないでしょうか。

「あぁ〜」は身体をゆるめるストレス解消法!
 
日本人が大好きな入浴は、体内の季老廃物や疲労物質を排出するデトックス効果や、細胞を元気にして免疫力を高めるアンチエイジング効果があることは広く知られています。
さらに、精神的にもリラックス効果があることも科学的に認められているのですが、お湯に浸かっている時の呼吸に関係があるようです。
例えばヨガの呼吸方法は、ゆっくり長く息を吸って、ゆっくり長く息を吐くことで自律神経を安定させて心身のバランスを整えますが、お湯に浸かっている時は無意識にこの呼
吸をしています。
「あぁ〜」と声に出すのは息を長く吐くことと同じで、溜まったストレスを吐き出して心身をリラックスさせているのです。

ゆーゆな皆さんも湯船に浸かる時は思いきり「あぁ〜っ」と声を出して、デトックス、アンチエイジング、リラックス効果を存分に味わってくださいね。


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