風呂超爺・太郎の二拠点生活blog「第35話・オーバーツーリズム」

風呂超爺・太郎の二拠点生活blog「第35話・オーバーツーリズム」

地域住民の生活への影響

 訪日外国人観光客(インバウンド客)がコロナ前の水準を上回り、年間3000万人を上回る勢いです。政府は2030年には6000万人を見込んでいます。資源を持たない日本にとっては観光も重要な産業です。日本の文化や歴史などを体験していただくのは大歓迎なのですが、観光客が集中することでさまざまな問題も起きています。

 例えば、過度な観光地化や観光客の集中によって、地域住民の生活環境や観光客の体験に悪影響を与えたり、一部のサービスが外国人目当ての高い対価となっているなど……。こういった状態を「オーバーツーリズム」と呼び、各地で事例が発生しています。

 太郎も伊豆の観光地に住んでいますから、ゴールデンウィークやお盆休み中は道路が混雑しますので、大好きなサウナに入りに行くのも夕方から日中にしたりと生活リズムを変更して対応しています。

 まあ、地域が観光客の来訪によって活気づくのであれば多少の不便は我慢しようと思っていますが、今年は10月に入ってからもタクシーがつかまらないとか、大室山への一部の道路が終日渋滞するという事態が1週間ほど続きました。なんとリフトに乗るのに3時間待ちだったそうです。

 テレビの報道でわかったのですが、どうやらSNSでアニメの聖地として紹介されたようです。皆さんもよくご存じの鎌倉の踏切や富士山のコンビニと同じ状況のようです。10月の後半になって、いつもの生活が戻ってきましたが、この先はどうなるのでしょうか……。


風呂超爺・太郎の二拠点生活blog

諸星 敏博

有限会社ライフラボ代表 / 一般社団法人 温浴振興協会 代表理事

1953年生まれ。温泉大国長野県で身近に温泉を感じながら子ども時代を過ごす。その影響か、「温泉を楽しむこと」がライフワークに。1990年~2000年代にかけて起きた温泉ブームに、より多くの人に温泉に親しんで欲しいという思いから「お風呂で得するフリーマガジン ゆ~ゆ」を創刊。その傍ら、より安全に気軽に温泉を楽しめるよう各温浴施設のコンサル業務も行い、現在までに50数施設の支援に当たっている。


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