ようやく涼しくなってきたわよね。夏はクーラーが効いた部屋に篭っていたから体がなまってしまって……。最近、ウォーキングを再開したんだけど、久しぶりだからかな? なかなか疲れが抜けないのよね〜。
姉さん、何だか浮かない顔しているのはそういうことでしたか。僕は食欲の秋が来るから毎日が楽しくて♪ でも体調が万全じゃないと美味しさも半減しちゃうよね。
次郎にとっては食欲の秋なのね……。知ってたけど!
まあまあ、姉さん、そんな睨まないで。お風呂には疲労回復の効果もあるんだよ。今回は運動後の疲れた体を癒してくれる入浴法をご紹介するよ〜。
運動後におすすめの入浴法
最近、雨の日以外はウォーキングで7kmくらい歩いているんだけど、久々だから家に着く頃にはもうクタクタ。
帰宅後は疲労回復のためにお風呂に入ってる?
もちろんよ! スマホで外からお湯はりしといて、帰ったらお風呂場に直行! もちろんちゃんと湯船に浸かっているわよ!
ドヤ顔しているところ、大変伝えづらいんだけど……。実は運動後すぐに熱いお湯に浸かるのは、疲労回復にはあんまりおすすめできないんだ。
えっ?! そうなの?!
もちろん、入浴により体温を上げて血流の流れをよくし、体に酸素や栄養分を行き渡らせてあげることは、疲れを取るには大切なことだよ。でも、大事なのはタイミング。体の疲れを癒すには、運動後30分から1時間あけてから、40℃程度のお湯にゆっくり浸かるのがおすすめなんだ。
そ、そうだったの……。外からお湯はりする必要はなかったって訳ね……。
スポーツの後は筋肉に疲労物質がたまり、栄養分が足りない状態になっているんだ。この疲労を取るため、体を動かした直後は筋肉に血液を流したいんだけど、そのタイミングでお湯に浸かってしまうと、皮膚の表面が温まり末端の血管が開いて、そちらに血液が取られてしまうんだよ。その結果、筋肉の疲労回復は後回しにされちゃう可能性があるんだ。
だから湯船に浸かる時は、タイミングに気を付けてね!
温冷交代浴でさらなる疲労回復を
これからは、運動後すぐに湯船に浸からないように心がけるわ。
姉さん、さらに疲れをしっかり取りたい時におすすめの入浴法があるんだ。「温冷交代浴」って覚えてる?
6月号の特集「自律神経を整えて、梅雨シーズンも快適に!」でご紹介した入浴法ね! 確か、温かいお湯と冷たいお水、交互に入る入浴法よね?
そうそう! 40℃を少し超えるくらいのお湯に肩まで3分浸かった後に、20℃から25℃の冷たいお水に1分、これを3回繰り返し、最後は温かいお湯で終わるんだ。
そもそも、なんで交互に入ると疲れが取れるの?
温かいお湯で体が温まり広がった血管が、冷たいお水に入るとキュッと収縮するんだ。このように血管を広げたり縮ませたりすることで、ポンプのような効果が働き、血流が良くなるってわけ。血流が良くなれば栄養分が体の隅々まで行き渡るとともに、筋肉などの疲労物質も除去されるので、疲れがすっきり取れるんだよ。
なるほどね〜。でも、湯船で体を温めてから冷たいお水に浸かるのって、ちょっと勇気がいるわね。
まずは30℃くらいで様子を見て、慣れてきたら温度を下げてみてもいいかも。
また、お風呂屋さんに適度に冷たいお風呂がないときや自宅では、冷たい水のお風呂の代わりに、シャワーを利用してみて。湯船から出て、ちょっと冷たいと感じるような30℃くらいのシャワーで手や足の先から始めて、慣れてきたら体の中心部まで、1分間を目安にかけてみてね。温かいお風呂と冷たいシャワーでも交代浴は可能だよ。
とりあえず今日は30℃くらいで試してみようかな♪ 慣れてきたらどんどん冷たくしていっていいのかな?
あんまり極端に冷たすぎるのも心配かな。刺激が大きすぎると、交感神経が強く刺激されすぎて、血圧が急上昇して心臓に負担をかけてしまうんだ。温冷交代浴の最中に心臓がバクバクするような時は刺激が大きすぎるので、もっと温度差を少なくしてね。
また、立ちくらみするときも負担が大きいしるし。回数やお湯に浸かる時間を減らすなどして調節してね。
温冷交代浴は、高血圧や心臓に持病をお持ちの方など、人によっては体に負担がかかってしまうので気を付けて。自分の体調とうまく相談しながら試してみてね。
自分の体と向き合うのは大事なことよね。さっそく今日から試してみよう〜。ウォーキングの後でお風呂屋さんへ行くのもいいわね。広い湯船に癒されそう♪
ウォーキングやランニングステーションのサービスがある温浴施設もたくさんあるから、このような施設を探して利用するのもいいね!
お風呂上がりはお食事処で秋の味覚三昧も満喫できるしね〜♪
(やっぱり、食べることしか考えてないのね……)
入浴前と後には水分補給を忘れずにね♪ さ、お風呂屋さんに行ってこよう〜♪
マスター次郎のおすすめするお風呂屋さん
湯快爽快 たや
参考図書:「おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術」早坂信哉著 山と渓谷社