最後の勝ち組は「血管美人」
みなさんは〝長寿〟にあこがれますか?
古来より「太く短く」、「細く長く」なんていわれますが、若さを保ったままでないと長生きなんてしたくない? 僕的には「長くしなやか」がいいのかなぁ~なんて思っています。
僕的「しなやか」は血管の話。
「温熱効果の最大のメリットは酸素や栄養を末梢まで運ぶこと」ですが、そもそも「運ぶために重要なもの」が血管なのです。
人間に張り巡らされた血管は、なんと1人約10万㎞! 血管が欠陥になると、もうどうしようもありません。
理屈は簡単です。庭やベランダのホースを思い浮かべてください。買ってきて1年くらいは弾力があり、水撒きしても「ビャーー」って勢いよくでますよね。これを野ざらしにしてバンバン日光に当てていると、だんだん弾力を失い、ガビガビになって、穴があき、水漏れまでしてしまいます。
私たちにあてはめると、肥満、糖尿病、高血圧が進行、血管が詰まったり穴が開いてしまったり、行きつく先は心筋梗塞、脳卒中。人は見た目がなんていいますが、僕的には、「血管美人最強」と思っています。血管を総取り替えできる技術ができれば、人類の寿命は大幅に延びるでしょう。
女子力UPワンポイント 「お風呂で血管若返り」
はい、ここからはお風呂の話です。血管の老化を防ぎ、若返らせる「入浴法」が、実はあるのです!
その裏付けとなるのが、鄭忠和先生(和温療法研究所所長・元鹿児島大学教授)が提唱する「和温療法」です。
療法の定義(抜粋)は、「深部体温を約1.0℃~1.2℃上昇させた後、さらに30分間の安静保温で和温効果を持続させ、終了時に発汗に見合う水分を補給する治療法」。
※注:体温調節のメカニズム:われわれの身体は、体の中心の温度(深部体温:37℃前後)を一定に維持するように体温調節することで、体の機能を正常に保っています。体の中心を離れるにつれ体温は低くなり、皮膚表面温度は32℃前後です。深部体温が上がると「運び屋(血液)」が熱を体の外側に逃がそうと、血流量が増大します。
和温療法の最大の効果は、「血管内皮からNO(一酸化窒素)が出され、血管機能を改善し血管の新生が促されること」です。
「和温:Waon」は鄭先生の造語で、「和」、「温」は訓読みにすると「なごむ・ぬくもり」。「心地よく心身をリフレッシュさせるぬくもり」の意味がこめられています。
主に60℃前後のサウナで行われるこの療法ですが、家庭で女子が気軽に行うこともできるのです! それが、「41℃のお風呂に肩までしっかり(全身浴)10分程度つかること」。入浴後も体を冷まさず、ゆったりしてください(個人差やコンディションもありますので、体調に合わせて入るのがいいでしょう。また、重度の高血圧、心臓に不安のある方は要注意です)。
「血管年齢なんて顔に出ないじゃん!?」と思う人がいるかもしれません。が、僕的にはスッピンを前提に±5歳で当てる自信あり(根拠なし)。はずれたらビール一杯ごちそうしましょう(笑)。
ちなみに僕の実年齢は47歳、血管年齢は25歳(自慢)ですが、食べ過ぎ・飲み過ぎのため体脂肪計に乗るとカラダ年齢50歳(泣)。とんだ欠陥人間ですね。えっと、すべってますねえ……。
著者: 後藤康彰
日本健康開発財団 温泉医科学研究所主席研究員
出典: 旅とワインとワンコが大好きな出版社
虹有社(こうゆうしゃ) WEBなないろ
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〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-29-4 日本橋蛎殻町東急ビル6階
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